[2024年7月23日]司法制度の「場外乱闘」?
2024年7月22日付きの記事で気になったのは「大統領の憲法に基づいたジョージア司法最高会議議員任命が「前例のない」裁判所判断により差し止め」(ジョージア語では「裁判所が大統領の司法最高会議議員選定に関する布告を停止させる」)という記事です。
ジョージアひいては旧ソ連諸国や東欧の司法制度はたいへん興味深いテーマですが、いかんせん私はほとんど知識がありません。ただ、ここで注目したいのは、この秋の選挙における現政権と大統領を中心とするいわゆる親西欧派との対立の余波がおそらく社会の様々な場面に波及している点でしょう。
この記事では、15名を定員とする司法最高会議の中で、大統領が有する一名の任命権利をズラビシュヴィリ大統領が行使したところ(新たなメンバーを選定)、この決定をトビリシ市裁判所が停止させた上で、新たなメンバー選定の権利も止めたとのことです。
アメリカの三権分立は有名ですが、日本も議院内閣制が継続しています。ジョージアでは、この30年の間に行政と立法府の関係もめまぐるしく変化し、最近では特に大統領と首相の関係が極端に悪化していて、司法についても常にその影響を受けてきたといえるかもしれません。変化の激しい社会の一例といえるかもしれません。
写真はジョージアの東部山岳地域トゥシェティ地方を2000年夏に訪れた時のものです。司法とは関係なく、暑い日が続くので昨日の写真に続いて夏も涼しい山岳地方の写真にしました。約3000メートルの峠を越えるなど、道の険しい秘境トゥシェティはジョージア人でも訪れた人はそれほど多くないかもしれません。デジカメ以前のフィルム写真をスキャンしたものです。
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